楽天SEO&売上アップ研究会

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販売戦略から考える楽天市場とYahoo!ショッピングの比較~あなたが出店すべきモールはどっち?~

通販で物を販売しようとした時、選択肢として考えられるのは自社サイトでのEC運営か、楽天市場やYahoo!ショッピングなどのショッピングモールへの出店だと思います。

自社サイトの場合は自由度が高い反面、集客を全て自力でしなければいけないので、安定した売上を確保するには知識や経験が必要になります。
まさに個人商店にお客さんを集めるイメージでしょうか。

一方、ショッピングモール系は、モールへお客さんが集まる仕組みができているので賑わいがありますが、他店舗との比較にさらされやすくなるので、差別化・ポジショニングが非常に重要になります。

今回は、そんなショッピングモールを代表する楽天市場とYahoo!ショッピングの比較をしたいと思います。
もちろんAmazonもショッピングモールの一つとして挙げられますが、Amazonは店舗の出店というよりも商品の出品という表現の方が適しているので、少し毛色が違いますね。なので今回は候補から外します。

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流通総額では楽天が圧倒的に優位

まずはモール全体の売上を比較してみましょう。

楽天市場は近年、スーパーセールなどを積極的に行い、流通総額を順調に伸ばしています。
2013年度の流通総額は1兆7000億円を上回りました。

スーパーセールに関しては、店子への割引のプレッシャーも影響して、二重価格表示の問題などもありましたが、結果的には躍進の原動力になっていると言えます。
ただ、スーパーセールも真新しさは無くなってきており、若干の頭打ち感は否めません。

一方のYahoo!ショッピングはと言えば、楽天の後塵に拝し、ユーザーの流出は止まらないと言った状況でしょうか。
2013年度の流通総額は約3000億円と、楽天に大きく引き離されています。(ちなみにヤフオクの取扱高と合わせると1兆円強といったところです。)

昨年は出店プランが統一され出店料が上がった2~3ヶ月後に、孫さんから無料化の発表がなされるなど、かなりバタついた印象でした。
無料化に伴い出店者数は非常に増えたと思いますが、肝心のショッピングユーザーの集客面ではやはり方向性が見えてこない、と言ったところでしょうか。

お店の成功を左右する出店料や広告費

流通総額では楽天に軍配が上がりましたが、その他の条件で比較するとどうでしょうか?

まず、出店の際に最も重要なのは手数料ですよね。

楽天は一番固定費が少ない「がんばれ!プラン」だと、月額出店料19,500円に6.5〜3.5%のロイヤリティ(システム利用料)になっています。
Yahoo!ショッピングは孫さんの大胆なプランニングによって、月額出店料もロイヤリティも無料となっています。

例えば、月商100万円の売上があるお店だと、楽天は50万までの売上に6.5%、50万~100万の売上に6%のシステム利用料がかかるので、合せて62,500円に月額出店料19,500円が加算され、合計82,000円。
Yahoo!ショッピングは0円です。
(ここにはポイント原資分やアフィリエイト手数料、カード利用料など入れていないので、実際に支払う金額はどちらも増えます。)

正直、この差は大きいですよね。
ただ、楽天で100万円売り上げるのと、Yahoo!で100万円売り上げるのは、難しさが全く違うので、ここではあくまで手数料の比較だけに留めてください。

次に、モール内広告を比較してみましょう。

楽天には期間保証型の純広告とサーチワード広告、クリック課金型のCPC広告があります。
Yahoo!ショッピングには期間保証型の純広告とクリック課金型の「ストアのイチオシ!」広告、アイテムマッチ広告があります。

全体的な傾向としては、楽天の方が圧倒的に広告が高いです。

例えば、季節の特集ページに掲載する純広告は、楽天・Yahoo!ともに同じような枠であったとしても、楽天の方が10万〜20万円ほど高いなんてことはザラにあります。
クリック課金型の広告も、Yahoo!の方が1クリック10円〜に対して、楽天は1クリック50円〜です。

効果測定に関しても、Yahoo!は測定用のリンクを設定することで、クリック数もコンバージョン数も詳細に取れますが(アイテムマッチ以外)、楽天ではそれができません。
楽天は何ともえげつないですね。

しかし、いくら広告費やクリック単価が安かろうが、十分な集客ができなければ、意味がありません。
Yahoo!ショッピングでは出店料無料化にともない、ストアのイチオシ広告の表示場所が、Yahoo!リスティング広告の下に追いやられ、クリック数が激減しました。

そのような事情もあり、楽天・Yahoo!ショッピング共に広告の運用にはそれぞれの難しさがあります。

楽天で売れない商品はYahoo!ショッピングでも売れない

以上が楽天市場とYahoo!ショッピングの条件面・環境面での比較です。

イニシャルコスト・ランディングコスト共に大きいが、その分お客さんも多い楽天市場。
イニシャルコストもランディングコストもほとんどかからないが、お客さんが少ないYahoo!ショッピング。

例えるならこんな感じでしょうか。
(お客さんを魚に例えるのは失礼ですが、わかりやすく説明するためですので悪しからず…)

fishing

【Yahoo!ショッピング】
魚の少ない小さな漁場。
入漁料も必要なく、いくら魚を獲っても課金されない。
周りの釣り人は「タダ」ということで集まった素人からプロの釣り人まで様々。
中には餌をほとんど付けずに糸を垂らし、釣れたらラッキー!といったイメージのお店も。

【楽天市場】
魚がたくさんいる大きな漁場。
釣りをするには入漁料が必要で、なおかつ獲った魚の分量におうじて課金される。
周りの釣り人も精鋭で、しっかりとした竿や釣り餌を用意しないと勝負できません。
ちなみにこの漁場で売られる釣り餌(広告)は高いです。

ちょっと極端な例えでしたが、概ねこんなイメージでしょう。
それぞれの特徴を理解した上で、出店のプランニングをするのが重要です。

ハイリスク・ハイリターンの楽天市場。ローリスク・ローリターンのYahoo!ショッピング。

あなたのお店が、積極的に投資できる環境なのであれば楽天が向いているかもしれませんし、なるべく最小限の投資に留めたいのであればYahoo!ショッピングが良いのでしょう。

もちろんどちらにも出店する、というのもありです。
実際にそうしているお店は多いですし、私自身も全ての店舗で両方に出店しています。

ただ、初めから両方に出店するのは、店舗運営の手間も増えるし、集中的に集客にコストをかけることができないので、避けた方がいいでしょう。

以上のことを踏まえた上で私がおススメするのは、楽天へのライトプランでの出店です。
楽天で売れない商品がYahoo!ショッピングで売れたことは私の経験上ありません。
逆にYahoo!ショッピングで売れなくても楽天で売れる商品はあります。

なぜなら、モール自体の集客力、売る力というのは楽天の方が圧倒的に上だからです。

ライトプランは楽天の出店プランの中で、唯一契約期間が3ヶ月なのですが、3ヶ月間あれば自店舗の商品がモールで売れるかどうかの判断は付きます。
また、初期に必要なコストも一番安く抑えることができます。

楽天では売上実績やレビューの数などが売上を左右するので、なるべく早めに準備をして、自店舗のハイシーズンを迎えるのがセオリーです。
楽天への出店はこちら

楽天の出店については、別記事でもチェックポイントをまとめていますので、そちらも一度ご覧ください。
楽天出店で失敗しないためにも確認すべき5つのポイント

わからないことがあるようでしたら、資料請求やお問い合わせから始めるといいのではないでしょうか。

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