楽天がAmazonに対抗の動き、Yahoo!ショッピングは・・・眼中に無し?
最近、新たな動きが目立つ楽天市場。
楽天サーチのアルゴリズム変更の件は、予想通り以前のようなキーワード詰め込み型に落ち着いた感がありますね。
ただ、他にも楽天側で色々と試していることが多いようで、気になる動きも多いです。
特にその内容がAmazonを意識していると思われるものが多く、今後のECモール系の流れを変える可能性もありますので、今回はそんな気になる楽天の動きを取り上げましょう。
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Amazonを意識した出店プランのオファーが届く
楽天の出店プランは、2015年8月の段階で「ライトプラン」、「がんばれプラン」、「スタンダードプラン」、「メガショッププラン」の4パターンのみです。
どのプランも月額費用がかかりますが、月額費用が比較的安いがんばれプランは売上手数料のパーセンテージが高く、月額費用が高いメガショッププランは売上手数料のパーセンテージが低くなります。
ただ、新規で楽天に出店する際は、どの程度売れるか予想するのは難しく、売れない場合は月額費用がなかなかの痛手になってしまうこともありますよね。
こういった新規出店者の不安を受けてか、最近では非公開の特別オファーとして、月額費用4,900円、売上手数料がパソコン・モバイル一律の12%というプランがあるようです。
実際に私が管理する独自ドメインのECサイト(楽天には出店していません)に、オファーのメールが来ました。
この月額費用と売上手数料を見て、ピンときた方は多いはず。
そう、この数字はAmazonの大口出品(出店)の条件をかなり意識した数値になっているのです。
月額の費用を抑えることで出店へのハードルを下げ、より多くの店舗に出店してもらおうという動きだと思います。
ただ、現時点では楽天側でも実験段階ということなのでしょうから、非公開のプランなんですね。
このプランが正式に発表されるようなことになれば、楽天とAmazonの競争はさらに激化して、面白いことになりそうです。
新しいユーザープラン『楽天プレミアム』
さらに、楽天では店舗側の出店プランだけではなく、買い物をするユーザー側のプランでも、Amazonを意識したプランを打ち出しています。
このような有料のユーザープランがあることをご存知でしょうか?
https://premium.rakuten.co.jp/promotion
年会費が3,900円という料金設定も、Amazonの「プライム会員」と全く同額ですし、送料分をポイントバックするという点も、送料が無料になるプライム会員に似ていますよね。
つまり、楽天はAmazonの存在を今まで以上に意識しており、出店者側にもユーザー側にもAmazonと同じような選択肢を提供することで、対抗しようとしているのです。
ちなみにこの楽天プレミアムですが、2015年12月までは店舗側の負担なしで対象店舗になれるようです。
対象店舗には、楽天サーチの検索結果画面で「プレミアム対象」というアイコンが表示され(これもつい最近、「Rプレミアム」というアイコンから変わったので、今後変更になる可能性は大いにあります)、ユーザーからは楽天プレミアムの対象店舗であることがわかるようになっています。
なお、対象店舗になることでSEO的にメリットがあるかどうかは現在、実験・調査中です。
月額費用・売上手数料が無料であるYahoo!ショッピングは無視?
楽天がこのようにAmazonを意識したプランを次々に打ち出す中、月額費用・売上手数料が無料であるYahoo!ショッピングへの対抗策は正直見られません。
以前、Yahoo!ショッピングが無料化に乗り出した際も、後追いの無料化を否定していたように、今後も月額費用・売上手数料が無料のプランは出てこないと思います。
これは、現在でもYahoo!ショッピングが苦戦していることを楽天側が把握しており、同じ戦略をとる必要がないと判断したためでしょう。
Yahoo!ショッピングでは、「5のつく日キャンペーン」や「ウルトラ3Days」のような販促を積極的に行っていますが、結局は楽天がやっていることと変わり映えせず、楽天やAmazonに追いつくことができない状況が現実なのでしょうね。
ポイントを多く付ける、安売りをする、以外の面白い施策が発表されない限り、今後も無料化によって増えた店舗を有効に活用できないでしょう。
Yahoo!ショッピングにとっては、まだまだ厳しい状況が続くことが予想されます。
店舗側には選択肢が増えるというメリットが
今回は楽天の新たな動きを紹介しましたが、私たち店舗側からしてみると、この流れが本格化することで、出店プランの選択肢が増えたり、同じ条件のもとで出店するモールが選べたりと、メリットがあるのではないでしょうか。
楽天とAmazonのガチンコ勝負はまだまだこれから盛り上がっていくでしょうから、引き続き注視していきたいと思います。